「海外FXで出金拒否にあった。」って聞いたんですが、海外FXって出金はちゃんとできるのでしょうか?ここでは海外FX業者の出金について解説します。
海外FX業者は普通に出金が可能
海外FXで利用できる出金方法を解説します。
1.海外送金による出金(日本の銀行口座への出金)
海外FXの口座から、日本の銀行口座へ海外送金によって出金ができます。
XMの出金画面
「Bank Wire Transfer」というのが海外送金による出金になります。
筆者の場合、三菱東京UFJ銀行の口座に出金することが多いのですが、出金が完了すると三菱東京UFJ銀行から「外国送金。本支店間外貨送金計算書(被仕向送金)」という明細書が届き、出金額と海外送金手数料と為替レートが記載されています。
海外送金の手数料は1回3,000円程度で、為替手数料は海外FXの口座が円建て口座であれば発生しません。
注意点
SWIFTコードを持たない銀行は海外送金先に使えない
筆者が海外FXをはじめた当時は楽天銀行の口座に出金しようとしたのですが、楽天銀行はSWIFTコードを持たない銀行なので、出金はできなかったため三菱東京UFJ銀行にしています。
ネット銀行はSWIFTコードを持っていない銀行が多く、メガバンクや地方銀行はほぼSWIFTコードを持っています。
海外送金手数料が発生する
前述した通りで、1回3,000円程度の海外送金手数料が発生します。受取側の銀行によって海外送金手数料は異なります。筆者の場合、儲けが少ないときは手数料が気になって別の送金方法(国際決済サービス)を利用していましたが、儲けが多くなってきた段階で気にならなくなったので海外送金による出金に戻しました。
筆者は毎月3社ほどの海外FX業者から日本の銀行口座へ出金しています。
2.国際決済サービスによる出金
国際決済サービスというのは、ネット上のバーチャル銀行のようなものです。
日本ではPaypalなどが有名ですが、海外FXではNeteller(ネッテラー)、Skrill (MoneyBookers)(スクリル)が有名です。
国際決済サービスの場合
- 海外FX業者の口座 → 国際決済サービスの口座
- 国際決済サービスの口座 → 海外FX業者の口座
の出し入れには手数料が発生しません。
- 国際決済サービスの口座 → 日本の銀行口座
に出金する際に手数料が発生します。
- 日本の銀行口座への送金手数料 : 1,300円(7.5ユーロ)
しかし、前述した海外送金よりは手数料が安いメリットがあります。また、国際決済サービスの口座を資金管理のメイン口座にしておけば、そこから海外FX業者A社口座、海外FX業者B社口座、海外FX業者C社口座、などに出し入れしても、手数料が発生しないので、一回一回手数料を支払う必要があります。手数料が発生するのは、日本の銀行口座に移すタイミングだけなのです。
さらに、ネッテラーの場合、Net+ Prepaid MasterCard カードというデビットカードを使うことで、日本のATMから直接的に口座のお金を引き出すことが可能です。
- Net+ Prepaid MasterCard ATM現金引き出し手数料 : 650円(4.0ユーロ)
と手数料も日本の銀行口座へ出金するよりも安いという特徴があります。また、セブンイレブンに設置されているセブン銀行でもこのデビットカードは使えるので、日本全国で簡単にネッテラー口座のお金を引き出すことができます。
3.クレジットカードへの出金
「クレジットカードへの出金??」って不思議な感じがします。
通常、クレジットカードというのは商品を購入したときの支払いをするカードなので、入金に使えるのは理解できますが、「クレジットカードに出金する機能なんてあったっけ?」と思うのが当然です。
実際には
というだけなのです。
- 顧客:10万円、クレジットカードで海外FX口座に入金
- 海外FX業者:これを確定情報としてカード会社に流しません。口座には反映されます。
- 顧客:8万円分、クレジットカードで出金依頼
- 海外FX業者:8万円分をキャンセル扱い。残りは2万円分
というだけの手続きなのです。
ですので、クレジットカードで入金した金額を超えて、出金することはできないのです。
海外FX業者に出金拒否されることはあるの?
- 金融ライセンスをきちんと保有している海外FX業者
- ルールにのっとったトレードをしている投資家
の場合、出金拒否というのは、ほぼ発生しません。
「でも、口コミや掲示板で出金拒否の情報があったんだけど・・・」
という方も多いと思います。
出金拒否が発生してしまうケースというものがあります。
ケース1.金融ライセンスを保持していない海外FX業者の場合
単純に資金繰りに行き詰って、倒産してしまうというケースです。倒産してしまうと担当者への連絡がつかなくなってしまい、出金拒否の前に出金依頼ができないということになります。出金処理をしても反映されないということになります。
金融ライセンスを持っていれば、金融監督庁のライセンス基準をクリアしている証明になります。
金融規制を強化したニュージーランド金融市場庁(FMA)の場合
- 100万ドル以上もしくは平均収益の10%以上の正味固定資産
- コンプライアンス、規制、リスク管理を担当するマネージメントチーム
- 新規顧客に対する適切な基準
- リスクやディーリングポリシーに関する情報
- ヘッジ内部リスクの基準と顧客の証拠金レベルの取扱い
- 顧客資金の分別ルールと顧客口座情報の適切な記録保持
という形になっているので、どの国の金融監督庁なのか?によって基準は多少違うのですが、経営の健全性や信託保全などが整備されているため、上記のような出金拒否というのはほとんど発生しないのです。
ケース2.投資家側がボーナスの悪用・アービトラージをしているケース
投資家側が
- アービートラージ(スワップ差を利用したトレード)
- システムを使用してのアビュージングトレード(ボーナスだけを出金する目的で行うトレード)
をした場合にボーナスの出金ができないというケースがあります。
これは海外FX業者のボーナス付与の規約にきちんと記載されているのですが、投資家側が理解せずに行ったため「なんで出金できないんだ。」とトラブルになってしまい、勢いに任せて「出金できない詐欺業者」と掲示板に書き込むのです。
掲示板に出金拒否と書かれていた海外FX業者へ実際にヒアリングしたところ、下記のような回答を得ています、
弊社ではレイテンシを利用したアービートラージやシステムを使用してのアビュージングトレードは無効処理をいたします。その上で利益分、元金は全て出金をさせて頂いております。
大手のブローカーではこの取引自体を防ぐシステムを導入しているのですが、弊社は導入が遅れてしまいました。
不正な方法で得た利益という部分は伏せ、出金拒否された、利益没収という内容のみで掲示板には記載がございます。数千人いる日本人のお客様のうち該当者は20名ほどとなっており掲示板に書き込みしている方も既に断定をしていますので弁護士を通し話し合いを行う方針でおります。
出金拒否の掲示板をみてカード出金が遅いと拒否されたのではないかと不安になるお客様もいらっしゃいます。
まとめ
海外FXでの出金方法は
- 海外送金による出金
- 国際決済サービスによる出金
があり、普通に出金が可能です。筆者も5年以上、毎月3社~4社の海外FX業者から三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行口座へ出金処理をしています。
出金拒否も
- 金融ライセンスを保有している海外FX業者
- 投資家側が規約に則ったトレードをしている
状態であれば、ほぼ発生しません。