国内FX業者は為替レートを自由に決めている!?海外FXの方が明瞭会計

 

desltop128_128「FX業者によってトレードプラットフォームに記載されている為替レートって同じじゃないの?」と思ってしまいがちですが、ある程度は同じですが同じではありません。その理由を解説します。

FXの為替レート決定の仕組み

国内FX業者のレートを決定する仕組み

国内FX業者の場合はカバー取引をするDD取引(ディーリング・デスク)を採用しています。店頭取引、相対取引、OTC取引とも言われます。

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レート提示までの流れとしては

1.インターバンク市場(銀行、金融機関など)がレート提示

インターバンク市場に参加している銀行や金融機関は自社の都合に合わせて、通貨の取引価格を提示します。

2.一番顧客に有利な価格(ベストプライス)が選ばれる

インターバンク市場で各金融機関が提示した取引希望価格の中で、一番顧客に有利な価格(ベストプライス)が自動的に選定されます。

3.カバー先(銀行、FX業者、証券会社)が手数料を上乗せ

カバー先は自社の収益として、インターバンク市場から提示されたベストプライスに対して、手数料を上乗せします。

4.国内FX業者はさらにカバー先の提示レートに手数料を上乗せ

国内FX業者はインターバンク市場から提示されたベストプライスに対して、カバー先が手数料を載せて、その上に国内FX業者も自社の手数料を上乗せします。

5.国内FX業者はできあがったレートに調整を入れる

国内FX業者はできあがったレートに色々な調整を入れます。

  • カバー先のポジションの偏りが大きくなると、カバー先に預けなければならない必要証拠金が増えてしまうので、偏りを調整するために提示レートを引き上げる
  • マイナー通貨のスプレッドを引き上げる
  • 先にカバーしておいて、後から顧客の注文を約定させる
  • 顧客のポジションの偏りに応じて手数料を上乗せする
    など

国内FX業者の利益を最大化する(顧客の負けを最大化する)ために、いろんな操作が行われて、国内FX業者のプラットフォームに表示される為替レートが決定するのです。

6.顧客にレートが提示される

ですから、当然

FX業者A社
FX業者B社
FX業者C社
・・・

と、提示されている為替レートが違うのは当然のことなのです。

海外FX業者のレートを決定する仕組み

1.インターバンク市場(銀行、金融機関など)がレート提示

インターバンク市場に参加している銀行や金融機関は自社の都合に合わせて、通貨の取引価格を提示します。

2.一番顧客に有利な価格(ベストプライス)が選ばれる

インターバンク市場で各金融機関が提示した取引希望価格の中で、一番顧客に有利な価格(ベストプライス)が自動的に選定されます。

3.海外FX業者の手数料(スプレッド)が自動的に上乗せされる

インターバンク直結の海外FX業者の場合は、このインターバンク市場で提示されたベストプライスにあらかじめ決めているスプレッド(海外FX業者の手数料収入)が上乗せされる形になります。

4.顧客にレートが提示される

海外FX業者の方が透明性が高い理由とは?

海外FX業者の場合も、

インターバンク市場で取引をする銀行が違い、海外FX業者の手数料・スプレッドの設定が違うのですから、FX業者によってレートが違うのは国内FX業者と同じです。

しかし、大きな違いは

  • カバーしていないためカバー先の手数料が発生しない(インターバンク直結の海外FX業者の場合)
  • 呑み取引でないため、調整して「顧客に負けさせる」必要がない。調整不要

のです。

海外FX業者のECN口座やゼロスプレッド口座は手数料が明瞭

海外FX業者の場合も、STPの変動スプレッドの場合は、インターバンク市場のベストプライスにどのくらいの手数料(スプレッド)が上乗せされるのか?変動してしまうのでわかりません。(平均スプレッドを目安にするしかありません。)

しかし、はじめから外付けの手数料(例:片道3ドル/ロット)でスプレッドを0pips近辺にしている

  • ECN口座
  • ゼロスプレッド口座

であれば、常にインターバンク市場のベストプライスに「いくら上乗せされているか?」が固定されますから、海外FX業者の取り分が明確なのです。

海外FX業者の方が明瞭会計で
国内FX業者の方がブラックボックスの

レート提示を行っているのです。

ウェブサイトなどに掲載されているスプレッドだけを見れば

  • 国内FX業者は0.2pips~という狭いスプレッド
  • 海外FX業者は1.0pip~という広いスプレッド

と思ってしまうかもしれませんが

  • 呑み取引
  • ブラックボックス
  • 提示レートは自由に操作可能

という国内FX業者で「狭いスプレッド」といわれても、何の意味も持たないのです。

まとめ

国内FX業者のレート提示は

  • カバー先の手数料が入る
  • 国内FX業者が儲かるための調整(顧客が損をする調整)
  • 自社の資金力(証拠金)の都合による調整

をして、自由自在に国内FX業者都合で決められているのです。

国内FX業者でも、逆手にとって大きく稼げる中級者以上の投資家は良いのですが、「狭いスプレッド」に食いつく、初心者ほど国内FX業者の餌食になってしまうのです。

国内FX業者の気持ちとしては

「また、狭いスプレッドにつられてカモが来た。カバーせずに丸ごと損失をうちの利益にしてしまえ。」

と絶対に口には出しませんが、考えているのです。

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