海外FXと国内FXは「取引方法の違い」が大きな差を生んでいる!どちらが有利なのか?

海外FXに興味がある人が国内FXと同じ目線で海外FX業者を見てみると

「レバレッジが高いけど、その代わりこんなにスプレッドが広いの?」
「ボーナスって何ですか?」
「取引ツールって、海外FX業者みんな同じなのはなぜ?」

と、疑問を感じる方が少なくないのではないでしょうか。

海外FXと国内FXには「取引方法」に大きな違いがあり、この違いがいろいろな違いを生んでいるのです。だからこそ、海外FX業者と国内FX業者には、お互いにメリットもデメリットもあり、向いている投資家も変わってくるのです。

海外FXと国内FXの取引方法の違い

国内FXの取引方法

国内FXの取引方法とは?

OTC取引(Over The Counter)/店頭取引/相対取引/ノミ

を採用しています。色々な表現がありますが、どれも同じ「OTC取引」のことを言うのです。国内のFX業者は、くりっく365を除いて、ほとんどがこの「OTC取引」を採用しています。

OTC取引とは?

 

投資家が注文 → FX業者が注文を呑む(実際に注文通りに通貨の売買は行われない)

FX業者の収入は「投資家の負け分」

投資家の予想が当たる → FX業者が勝ち分を支払う
投資家の予想が外れる → FX業者が負け分の儲けになる

 

これは「呑む」「呑み行為」と呼ばれるものです。

「呑み行為」とは

競馬をする方が、競馬場に行けなくなったから、友人に「馬券を代わりに買ってきてほしい」とお願いするとします。このときの友人役がFX業者です。友人は「どうせ当たらないだろう。」と、馬券を買わずに、その代金をポケットに入れてしまうのです。もちろん、当たってしまったら友人が持ち出して当たった分のお金を払うのですが、当たらない確率の方が高い」として自分で受けてしまうのです。これが「呑み行為」です。

ポーカーなどの「胴元(親)」と「子」の関係に近いものでもあります。

国内FX業者は、投資家の注文を呑む形でトレードをしているのです。

投資家が1万ドルの買いポジションを持ったとしても、国内FX業者は、実際に1万ドルの購入を実行しないということを意味します。

1万ドルの注文を呑んで、1ドル100円が1ドル110円になった場合

  • 投資家の予想が当たる → 投資家が10万円分の利益 = 国内FX業者が10万円分の損失
  • 投資家の予想が外れる → 投資家が10万円分の損失 = 国内FX業者が10万円分の利益
「すべての注文を全部呑んでいるのでしょうか?」

国内FX業者は、投資家の予想が当たれば損失になってしまうため、すべての注文を呑んでいるわけではありません。

  • トレードの下手な投資家(投資成績がない、悪い投資家) → 注文を呑む
  • トレードの上手い投資家(投資成績が良い投資家) → 注文を呑まずにカバー取引をする

という形で、投資家のトレード能力を評価し、投資の上手い投資家に対しては「カバー取引」をする形でリスクヘッジしているのです。

「カバー取引」とは
投資家からの注文を、国内FX業者が受けて、そのまま別の金融機関で同じ注文を出すこと

を言います。

投資家から1万ドルの買い注文が入った国内FX業者は、この投資家はトレードが上手いので利益が出そう(国内FX業者の損失になりそう)と考えれば、別の金融機関に同じ注文をする「カバー取引」で、リスクヘッジをするのです。「ヘッジ取引」とも呼ばれます。

また、国内FX業者に集まる「買い注文」と「売り注文」は、相殺してから、「カバー取引」を実行することで、リスクを最大限下げているのです。

国内FXの取引方法「OTC取引」による投資家のメリット

スプレッドが狭い

国内FX業者が注文を呑むことが前提ですので、実際に金融機関で売買をする金額というのはごくわずかです。コストがかからない分、スプレッドを狭く設定できるのです。

これが国内FX業者が「OTC取引」を採用したことで生まれる最大のメリットと言えます。

実際に金融庁の公表したデータを見ればわかりますが

  • 100%カバー取引をするフルカバーグループ(意味合い的には海外FX業者と同等) → スプレッドが広い
  • 40%~90%カバー取引をするミドルカバーグループ → スプレッドが平均的
  • 0%~20%カバー取引をするローカバーグループ → スプレッドが狭い

という結果になっています。

カバー取引をせずに呑み取引をするFX業者であればあるほど、スプレッドは狭く設定できる

ということを意味します。

国内FXの取引方法「OTC取引」による投資家のデメリット

取引ツールブラックボックスになる

OTC取引では「注文を呑む」取引ですので、FX業者からすれば「投資家に負けさせたい。」というモチベーションが働いてしまいます。

投資家が負ければ負けるほど、国内FX業者が利益が出るからです。

各国内FX業者は、独自開発で自社のトレードプラットフォームを開発し、自分達で操作しやすい設計にしているのです。

国内FX業者しか使ったことのない人は、FX業者ごとに自社の取引プラットフォームがあるのが当たり前と思っている方も多いのですが、そうではないのです。世界的にみると透明性が高いのは、第三者が開発した世界中で普及しているプラットフォームを利用することなのです。

独自プラットフォームだからこそ、国内FX業者は

  • ストップ注文を意図的に決済させる「ストップ狩り」
  • レートを実際のレートとずらして表示する「レートずらし」
  • 意図的にスリッページを起こす「故意のスリッページ」
  • 意図的にシステムダウンを起こす「故意のシステムダウン」
ブラックボックスである、自社プラットフォームの中で、投資家を損させるために操作が行われてしまうのです。

悪質な操作をする国内FX業者もあれば、悪質な操作をしない国内FX業者もありますが、問題は、ブラックボックスだから、投資家側から知ることができないということです。口コミの範囲内でしか、おかしなレート配信、おかしなシステムダウン、おかしな一時的なレートの上下を把握することができないのです。

見えないところで「負けるように誘導されている」可能性があることが国内FX業者のOTC取引の最大のデメリットなのです。

海外FXの取引方法

海外Xの取引方法とは?

NDD取引(No Dealing Desk )

を採用しています。

NDD取引とは?

文字通り「デューラー(仲介者)」不在の取引を意味します。

 

投資家が注文 → FX業者はそのまま金融機関に注文を流す → 金融機関で注文通りの売買が実行される

FX業者の収入は「取引量に応じた手数料」(投資家の支払うスプレッド・取引手数料)

  • 投資家のトレード量が増える → FX業者が儲かる

 

という仕組みになっています。

NDD取引には

  • STP取引
  • ECN取引

の2種類があります。

STP取引とは

プログラムで自動的に投資家の注文が、海外FX業者を通じて、リクイディティプロバイダー(LP)に送られる仕組みのこと

を言います。一般的な海外FX業者の口座は、STP口座です。

リクイディティプロバイダー(Liquidity Provider)とは

FX業者にレートを提供する業者のことで、銀行などの金融機関が該当します。

つまり、STP取引を採用している海外FX業者の場合、投資家の注文は、自動的にリクイディティプロバイダー(LP)に行き、注文が実行されることになります。

ECN取引とは

「電子取引所取引」のことを言います。

日本でいう「株式市場」「くりっく365」のように、オンライン上の取引市場で「買い手」「売り手」が価格を出し合い、合致した金額で取引が成立する取引方法です。

投資家だけでなく、FX業者や銀行も参加するマーケットでのトレードになります。価格が合致したときにトレードが成立するので、約定拒否がなく、投資家の板情報を見ることができます。

「すべての海外FX業者が、すべての注文を呑まずにトレードしているのですか?」

残念ながら、すべての海外FX業者というわけではありません。

呑み取引をベースにしている海外FX業者もありますし、NDD取引であっても、自動的に注文を流す前に「売り注文」と「買い注文」は相殺した上で、注文を流すことも少なくありません。

海外FXの取引方法「NDD取引」による投資家のメリット

透明性が高い

基本的に海外FX業者が採用しているのは、世界的に最も普及しているトレードプラットフォームである「メタトレーダー(MT4・MT5)」です。情報を送信するだけの機能ですので、自社で開発する必要性もないのです。

当然、世界中で最も普及している第三者が開発したトレードプラットフォームですので、不正の余地は低く、注文を自動的に流すのが基本ですので、透明性の高いトレードが期待できます。

約定拒否(リクオート)がない

NDD取引では、すべての注文に対して実際に売買を行うので、約定拒否が発生しません。国内FX業者では「呑み取引」だからこそ、都合が悪い状況で約定拒否する可能性があるのです。

追証がない

NDD取引では、実際に売買を行うので「追証」が発生しません。

追証とは

為替の急変動によって、投資家の強制ロスカットが間に合わなかった場合に、その損失をFX業者が後から、投資家に請求すること

を意味します。

国内FX業者の「呑み取引」では、国内FX業者が注文を呑むため、大きな損失を被る可能性があり、その損失を回避するために「追証」が用意されているのです。

海外FX業者の「NDD取引」では、投資家の注文を流すだけですのでどんなに相場が急変動しても、ダメージはないのです。そのため、「追証」という制度がなく、投資家の口座残高がマイナスになった場合にも海外FX業者が損失を補てんしてくれる(ゼロにリセットしてくれる)「ゼロカットシステム」が採用されています。

証拠金以上の損失を負わない済むというのが最大のメリットです。ハイレバレッジトレードが可能な海外FX業者では、急激な急変動で口座残高が大きなマイナスになる可能性も高いのですが「ゼロカットシステム」があるので、安心してトレードすることができます。

ボーナスがある

海外FX業者には「ボーナス」があります。

一番使い勝手が良いのは「入金ボーナス」です。

入金ボーナスとは

証拠金が入金した金額以上に増えるサービス(20%~100%増)

です。

投資家にとっては、証拠金が上がれば、勝てるチャンスが広がります。

海外FX業者が採用する「NDD取引」の場合、収益は「取引量に応じた手数料収入」ですから、「どんどん取引量を増やしてほしい。」と考えるため、サービスの一環として「ボーナス」を提供しているのです。

詳しくは海外FXボーナスの徹底解説

勝つための情報、勝つためのツールが豊富

投資家が勝つために必要な「アラート情報」「アカウントマネージャーによるアドバイス」「分析ツール」「コピートレードサービス」など、様々なサービスが用意されています。

これも「ボーナス」と同じで、海外FX業者は「どんどん取引量を増やしてほしい。」と考えるのです。取引量を増やすためには、利益が出なければならないので、勝つための情報、勝つためのツールをできるだけ多く用意しているのです。

海外FXの取引方法「NDD取引」による投資家のデメリット

スプレッドが国内FX業者と比較して広い

「呑み行為」で実際に売買をしない国内FX業者は、コストが発生しないのでスプレッドを狭くできるのですが、海外FX業者は、すべての注文を実際にトレードするコストが発生し、仲介手数料(スプレッド+取引手数料)分しか収入がない為、スプレッドは広く設定せざるを得ないのです。

スプレッドが広い点が、海外FX業者の取引方法の最大のデメリットです。

どういう投資家に国内FX、海外FXどちらの取引方法が望ましいのか?

「取引方法の違い」以外の要素もありますが、

  • スプレッドの狭さを重視する方
  • 安定した勝率を上げるパターンを持っている方
  • 信託保全を利用したい方
  • スイングトレード、長期投資がトレードスタイルの方

→ 国内FX業者がおすすめ

  • ハイレバレッジトレードをしたい方
  • 透明性の高さを重視する方
  • ボーナスを利用したい方
  • 追証なしのゼロカットシステムを利用したい方
  • トレードに有益な情報を入手したい方
  • トレードに有益なツールを利用したい方
  • スキャルピングトレード、デイトレードがトレードスタイルの方
  • ECN口座(電子取引所取引)を利用したい方

→ 海外FX業者がおすすめ

となります。

基本的には

 

ある程度の収益、FXによる収益が年間1000万円を超えるまでは、ハイレバレッジトレードで稼げる海外FX業者の方がおすすめです。

収益が1,000万円を超えてくると、それほどハイレバレッジトレードが不要になってくるため、資産保全も万全の国内FX業者がおすすめです。

成長の段階に応じて、利用するFX業者を変える必要があるのです。

 

まとめ

海外FX業者と国内FX業者の大きな違いは「取引方法の違い」です。

仲介者であるFX業者が投資家の注文を実際に売買をするのか?しないのか?という違いだけなのですが、それが「利害関係の違い」「サービスの違い」を生み出しているのです。

  • 国内FX業者:投資家が負けれ負けるほど儲かる
  • 海外FX業者:投資家が勝てば勝つほど儲かる

結果として

  • 投資家を負けさせようとする様々な仕掛けを作るようになる国内FX業者
  • 投資家に勝ってもらおうと様々なサポートをする海外FX業者

には、サービスレベルで色々な違いが出てくるのです。

FXで長期的に利益を上げるのであれば、見た目のスプレッドの狭さではなく、FX業者との関係性(パートナー関係)、サービスの内容を重視して、海外FX業者を選ぶべきなのです。

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