
「海外FXっていったい何?」
「海外FXとは、どんなFXサービスですか?」
「海外FXと国内FXの違いは何ですか?」
近年、多くの投資家が海外FXに興味を持ち、実際に海外FX業者でトレードをはじめています。では、海外FXとは一体何なのでしょうか、海外FXのメリットデメリット、国内FXとの違いまで丁寧に解説します。
海外FXとは?
海外FXとは
海外(外国)に会社があるFX業者のFXサービスを利用してトレードすること
を言います。
- 海外FX:海外(外国)に運営会社があるFX業者のFXサービス
- 国内FX:日本に運営会社があるFX業者のFXサービス
より厳密にいうと、FXサービスを提供しようとすると、その国の法規制に基づくライセンスを取得する必要があります。一般的には、金融監督庁(日本での「金融庁」)がどの国にも存在して、その金融監督庁の認可(金融ライセンス)を持つことで、その国での金融業を行うことができるのです。(一部の国では、金融監督庁がなく、国際会社としての法人登記のみで金融業を営むことができます。)
- 海外FX業者:海外(外国)の金融ライセンスを持って運営しているFX業者
- 国内FX業者:日本の金融ライセンスを持って運営しているFX業者
と言い換えられます。
海外(外国)に本社があっても、子会社として日本に日本法人を作って、金融庁の金融ライセンスを持って営業しているFX業者は、国内FX業者に分類されます。
OANDAJAPAN、サクソバンク証券、IG証券などがこれにあたります。
海外FXの仕組み
海外FX業者も、国内FX業者も、基本的なサービスは同じです。
外国為替(通貨)等の商品を売買するトレードサービス(差金決済サービス)を提供しています。
FX業者がある国が違っても、通貨の価値は同じです。日本で日本円を米ドルに両替しても、アメリカで日本円を米ドルに両替しても、為替レートが同じなのですから、多少の手数料の違いはあれど、基本的には同じ事を意味します。
国内FX業者で、米ドル/円を1万通貨(1枚)ポジションを持つのも、
海外FX業者で、米ドル/円を1万通貨(1枚)ポジションを持つのも、
変わりはないのです。
そもそも、外国為替の市場というのは、世界各国の取引市場を転々としながら、24時間トレードができる環境を作っています。
- ウェリントン
- シドニー
- 東京
- 香港
- シンガポール
- フランクフルト
- ロンドン
- ニューヨーク
を、24時間、時差分、営業時間をずらしながら、順繰りに回っているのです。
世界各国どの市場で取引しても、「通貨」という世界共通の価値のあるものだからこそ、同じ為替レートで取引される仕組みです。
そのため、海外FX業者でトレードしても、国内FX業者でトレードしても、基本的なFXというトレードに大きな違いはないのです。
なぜ、日本国内のFX業者ではなく、海外のFX業者を使うの?
当然、全く同じサービスであれば、海外FX業者をあえて使う理由はありません。
国内FX業者と海外FX業者では、基本的なサービスの違いはないのですが、規制という大きな違いがあるのです。
その規制とは「レバレッジ規制」です。
レバレッジ規制
レバレッジ規制とは
日本の金融監督庁「金融庁」が導入した、「顧客保護」「FX会社のリスク管理」「過当投機の防止」を目的としたレバレッジの規制です。
- 以前 100倍、200倍、400倍と規制なしの状態
- 2010年 最大50倍へ規制
- 2011年 最大25倍へ規制(現行規制)
- 2017年 最大10倍への議論開始
と、現状は
- 個人投資家 最大レバレッジ:25倍
- 法人投資家 レバレッジは変動制(40倍~50倍)
というレバレッジ規制が採用されているのです。
日本の金融庁に登録しているFX業者を利用すると、個人投資家は、最大でもレバレッジは25倍に抑えられてしまうのです。
海外FX業者は、日本の金融庁に登録していないので、この「レバレッジ規制」の影響を受けません。運営会社がある国の金融監督庁がレバレッジ制限を導入していなければレバレッジは自由に設定できます。
海外FX業者のレバレッジは
- 400倍~500倍が相場
- 3,000倍、5,000倍、無制限の海外FX業者もある
のです。
レバレッジに差があるとどういう影響があるのか?
例えば
- 国内FX業者:最大25倍
- 海外FX業者:最大3,000倍
となっていると、FXトレードには大きな影響があります。
影響その1.持てるポジションの枚数、量が変わってくる
国内FX業者の場合
- ロスカットレベル:100%
- レバレッジ:25倍(証拠金維持率4.0%)
- 証拠金額:10万円
- 為替:1ドル=100円
持てるポジションの最大値 = 10万円 × 25倍 = 250万円分(2.5万ドル:0.25ロット)
海外FX業者の場合
- ロスカットレベル:100%
- レバレッジ:500倍(証拠金維持率0.2%)
- 証拠金額:10万円
- 為替:1ドル=100円
持てるポジションの最大値 = 10万円 × 500倍 = 5,000万円分(50万ドル:5ロット)
海外FX業者の方が20倍以上は多くのポジションを持つことができる
影響その2.負けられる損失許容額が変わってくる
国内FX業者の場合
- ロスカットレベル:100%
- レバレッジ:25倍(証拠金維持率4.0%)
- 証拠金額:10万円
- 為替:1ドル=100円
- 保有ポジション:1万通貨「買い」
損失許容額 = 10万円 - ( 1万通貨 × 4.0% ) = 6万円(94円になったらロスカット)
海外FX業者の場合
- ロスカットレベル:100%
- レバレッジ:500倍(証拠金維持率0.2%)
- 証拠金額:10万円
- 為替:1ドル=100円
- 保有ポジション:1万通貨「買い」
損失許容額 = 10万円 - ( 1万通貨 × 0.2% ) = 9万8,000円(90.2円になったらロスカット)
海外FX業者の方がロスカットされるまでの猶予が長い = ギリギリまでポジションを持って、復活にかけられる
レバレッジ規制の違いが、このようなトレードの違いを生んでいるのです。
潤沢な資金がある投資家で、トレードに使う資金は、その数十分の一というのであれば、レバレッジが低くても関係ありませんが・・・
- 投資資金をできるだけ最大限使ってトレードしたい投資家
- 投資資金が少ない投資家
- 大きなポジションをもって、予想が当たった時のハイリターンを求めたい投資家
にとっては、国内FX業者のレバレッジ設定では、物足りないのが事実なのです。
そのため、多くの投資家が「海外FX」に目を付けて、海外FX口座を開設してトレードしているのが現状です。
また、レバレッジ規制以外にも、海外FX業者にしかない投資家にうれしい特典があります。
レバレッジ規制以外で海外FX業者を選ぶ理由
理由その1.追証がない
追証(おいしょう)とは
追加証拠金のこと
を言います。
国内FX業者の場合
「一定の証拠金維持率を割り込んだら、追加で証拠金を入れてくれないと強制ロスカットしますよ。」
という基準のことも、「追証」と呼ぶことがあります。
ただ、ロスカットされるだけであれば良いのですが、急激な為替変動の中では、この強制ロスカットが間に合わずに、約定した金額で口座残高がマイナスになることがあります。
この口座残高がマイナスの状態になると、FX業者は投資家に返済を求めるので、これも「追証」と呼ばれるのです。
マイナス残高による追証発生は、投資家の借金(債務)となります。
2015年のスイスフランショックの時には
2015年1月の追証発生金額(ロスカット等未収金)
- 個人投資家:1,949,647,000円(1167件)
- 個人投資家一人当たり追証発生額:1,670,649円
と、大きなロスカット未収金(口座残高がマイナスになった金額)が発生しているのです。
一夜にして、個人投資家1,167人が平均約170万円の借金を作ってしまった。ということになります。
海外FX業者の場合
海外FX業者では「ゼロカットサービス」というのが導入されています。
ゼロカットサービスとは
為替変動口座残高がマイナス残高になっても、海外FX業者が損失を補填してくれて、口座残高は、ゼロにリセットしてくれるサービスのこと
を言います。「追証ゼロサービス」「追証なしサービス」ともいわれます。
海外FXの大きなメリットがこの「ゼロカットサービス」なのです。
国内FX業者の場合は
レバレッジが大きければ大きいほど、相場の急変動時に口座残高がマイナスになるリスクが上がる
のです。
だからこその「レバレッジ規制」でもあるのですが
海外FX業者の場合は
- レバレッジが400倍~500倍と大きい
かつ
- 万が一、相場急変動しても、口座残高はマイナスにはならない
というメリットがあるのです。
ハイレバレッジだけでもダメですし、追証なしだけでもダメなのですが
海外FX業者は
ハイレバレッジ + 追証ゼロ
だからこそ、リスクをかけても、損失が限定できるトレードができるのです。
この点が投資家に評価されて、多くの投資家が海外FXに参入しているのです。
理由その2.透明性が高い
FXトレードの経験値が増えてくると「日本国内FX業者がいかに透明性が低く、クローズドなサービス運営をしているのか?」がわかってきます。
どういうことかというと
国内FX業者の取引方法
国内FX業者が採用している取引方法は「店頭取引(OTC取引)」というものですが、「店頭取引(OTC取引)」というのは、競馬でいう「呑み行為」をする形の取引方法です。
「呑み行為」とは
競馬で例えられることが多いのですが、友人に馬券の購入を頼まれたときに
実際には、馬券を買いに行かずに
- 友人の予想が外れたら、馬券代を自分のものにする
- 友人の予想が当たったら、自腹で払い戻し額を友人に支払う
この行為のことを「呑み行為」と呼びます。
「あなたが米ドル/円で買いをエントリーした場合に、実際に米ドルをFX業者が買っていると思っていませんでしょうか?」
実は、国内FX業者は注文があっても、実際に通貨の売買を注文通りには行わないのです。
トレーダーの注文を「呑む」のです。
実際に投資家の注文を呑むので
トレーダーの損失額 = 国内FX業者の利益
ということになるのです。
「これがどうして問題なのか?」というと
トレーダーが負ければ負けるほど、国内FX業者は儲かる
つまり「利益相反の関係」になっているのです。
そのため、国内FX業者は、わざとトレーダーに負けさせるように、独自の取引プラットフォームを採用して
- レートずらし
- ストップ狩り
- 故意のスリッページ
- 故意のシステムダウン
・・
と裏技のオンパレードがブラックボックスの中で行われているのです。
国内FX業者は、利益を出すトレードの上手い上級者の投資家が顧客に欲しいのではなく、負けやすい初心者の投資家が欲しいため、中級者、上級者向けのサービスは強化せずに、初心者向けのサービスを強化するのです。
これに嫌気がさした中級者以上のFXトレーダーが海外FXに軸足を移しているのです。
海外FX業者の取引方法
一方、海外FX業者が採用している取引方法は「NDD取引(ノン・ディーリング・デスク)」です。
NDD取引(ノン・ディーリング・デスク)とは?
ディーリング・デスクとは、「仲介者」のことを意味します。ノン・ディーリング・デスクの取引というのは、仲介者不在の取引のこと
を言います。
海外FX業者は、投資家の注文をそのままインターバンク市場へ流して、売買を実際に行います。
海外FX業者の収益は、注文を流すことで得る「スプレッド」「取引手数料」の一部です。
つまり、
投資家の注文量が大きくなれなるほど、海外FX業者の利益は増える
仕組みになっているのです。
投資家が注文を増やしてくれるのは、儲かってからです。
海外FX業者は、投資家に儲けてもらう必要があるので、投資家に対して稼ぐためのツール、稼ぐための情報、稼ぐためのサポートを行います。
パートナー関係が構築できるのです。
- 国内FX業者:投資家が負けてくれると収益が増える → 利益相反関係
- 海外FX業者:投資家が儲けてトレード量が増えると収益が増える → パートナー関係
ですから、
儲けやすいツール、サービス、情報、サポートが期待できるのは「海外FX業者」なのです。
ボーナス
海外FX業者は、トレーダーの取引量が増えれば増えるほど利益が増えるため、「トレーダーに儲けてもらうこと」を第一に考えます。
そのために「ボーナス」や「トレードコンテスト」といったキャンペーンを日常的に開催しているのです。
ボーナスとは
自分が入金した金額(リアルマネー)に加えて、証拠金として使える資金(ボーナス)をもらえるサービスのこと
を言います。
ボーナスには
- 口座開設ボーナス
- 入金ボーナス
- 損失補填ボーナス
- 利息ボーナス
- ポイント・キャッシュバック
などがあります。
ボーナスには、出金できるかどうかにも違いがあり
- 証拠金としてのみ使えて、利益のみ出金ができるもの
- 証拠金として使えて、利益と条件クリアでボーナス自体が出金できるもの
という違いがあるのです。
ボーナスを活用すれば、証拠金が増えるので、当然儲けやすくなるのです。
トレードコンテストとは
一定期間中に自己資金を何倍に増やせたか?で競うトレードのコンテストです。
過去最大のコンテストで優勝賞金総額は約1億円というものもありました。
トレードコンテストの賞金は、実際に出金ができるお金であり、かなり高額な賞金を出す海外FX業者も増えてきたので、通常のトレードとは別のお金がもらえるメリットがあります。
おすすめの海外FX業者はこちら
まとめ
海外FXとは
海外(外国)に会社があるFX業者でトレードすること
を言います。
なぜ、海外FX業者が人気があるかと言うと
- レバレッジ規制が適用されない。ハイレバレッジでトレードができる
- 追証がない。入金した資金以上の損失は発生しない
- 透明性が高い。投資家に儲けてもらうことが第一のパートナー関係
- ボーナス・トレードコンテストがある
などが挙げられます。
国内FX業者は
- レバレッジが25倍に制限される
- 追証があり、入金した資金以上に損失が発生し、借金を負う可能性がある
- 透明性が低い。投資家に負けてもらうことが第一の利益相反関係
- ボーナス・トレードコンテストはない
のですから、多くの投資家が稼ぎやすい海外FXに興味を持つのも、当然なのです。

国内FX業者にも、海外FX業者にも、メリットデメリットがあるので、十分に比較検討した上で、海外FXを試してみることをおすすめします。