- 「海外FX業者の無料VPSサーバーって何ですか?」
- 「海外FX業者のVPSサーバーを使うと、どんなメリットがありますか?」
- 「海外FX業者の無料VPSサーバーが使えない場合は、どうすれば良いでしょか?」
海外FX業者によっては、無料でVPSサーバーを提供している業者があります。今回は、約定スピードを上げるVPSサーバーの重要性と無料でVPSサーバーを提供している海外FX業者を利用条件とともに比較して紹介します。
VPSサーバーとは?
VPSサーバーとは
VPS(Virtual Private Server)のことで、日本語で直訳すると「仮想専用サーバー」になります。
1台の物理的なサーバーの中に複数台の仮想サーバーを構築し、利用者ごとに複数台のOS(Windows等)が利用できる状態のサーバーのことを言います。
簡単に言えば
サーバー会社のサーバーの中に自分のパソコンが作られているイメージです。
VPSサーバーにID/PASSを入力してログインすると、Windowsが起動する状態になり、自分のパソコンと同じようにソフトをインストールして使うことができるのです。
FXトレードでVPSサーバーを使う理由
VPSサーバーは、サーバー会社の管理しているサーバーの中に作られているため、24時間365日稼働し続けます。
自動売買などを行う投資家にとっては、自宅のパソコンでトレードしていると、サーバーがフリーズしてしまったり、電気代がかかったりして、24時間365日稼働し続けさせることは、かなり難しいのですが
VPSサーバーであれば、24時間365日稼働しており、スマホからでも、タブレットからでも、ID/PASSを入れてログインすれば、いつでもどこでもトレード状況を確認できます。
自動売買や自宅以外でトレードをする機会が多い投資家にとっては、自宅のパソコンを使うよりも、サーバー会社が管理してくれるVPSサーバー(仮想のパソコン)でトレードした方が安定してトレードができるメリットがあるのです。
VPSサーバーも、Windowsが立ち上がって普通のパソコンのように使えるので、MT4・MT5(メタトレーダー)などをインストールして、トレードすることが可能です。
海外FXでのVPSサーバーの重要性
前述したように国内FX業者を利用している投資家がVPSサーバーを利用する理由は
- 24時間365日稼働できる
- サーバー会社が管理してくれる
- 電気代などが不要
- いつでもログインすることでトレードや取引状況の確認ができる
- どこからでもログインすることでトレードや取引状況の確認ができる
というものが挙げられます。だからこそ、自動売買などのトレードスタイルの投資家には都合が良いのです。
しかし、海外FX業者のVPSサーバーには、、上記異常に重要な「VPSサーバーを使う理由」が存在します。
結論から言えば
海外FX業者のVPSサーバーを使うと約定スピードが速くなる
ということです。
なぜ、海外FX業者のVPSサーバーを使うと約定スピードが速くなるのかを説明します。
海外FX業者の約定スピードは遅い!
海外FX業者で日本国内の自宅パソコンからトレードした場合には
- 日本の自宅PCで「注文」
→ 海外FX業者の取引サーバーで注文を受ける
→ 海外のインターバンク市場の取引サーバーで注文を実行する
→ 海外FX業者の取引サーバーで約定処理
→ 日本の自宅PCへ「約定」通知
というような流れで注文情報が伝達されます。
多くの海外FX業者の場合は、ニューヨークにサーバーを持ち、インターバンクのサーバーも同じくニューヨークにあるケースが多いので
日本 → NY → NY → NY → 日本
という流れになるのです。
インターネットは、いくら光の速さで情報が伝達されるとはいえ、日本とニューヨークには物理的な距離が1万キロ以上あるのですから、コンマ何秒の遅れができてしまうのです。
これを「地理的レイテンシー(遅延)」と言います。
地理的レイテンシーがあると、約定スピードは下記のような遅延が発生します。
地理的レイテンシー

- 東京 → ニューヨーク 200ミリ秒(0.2秒)
- 東京 → シドニー 200ミリ秒(0.2秒)
- 東京 → ムンバイ 200ミリ秒(0.2秒)
- 東京 → ニューヨーク 200ミリ秒(0.2秒)
- 東京 → ジャカルタ 100ミリ秒(0.1秒)
- 東京 → シンガポール 100ミリ秒(0.1秒)
- 東京 → バンコク 100ミリ秒(0.1秒)
- 東京 → 北京 100ミリ秒(0.1秒)
- 東京 → 上海 50ミリ秒(0.05秒)
- 東京 → ソウル 50ミリ秒(0.05秒)
- 東京 → 台北 50ミリ秒(0.05秒)
つまり、
日本 → NYの間で、片道200ミリ秒、往復400ミリ秒の遅延が発生することを意味するのです。
そのため、日本の国内FX業者でトレードするのと、海外FX業者でトレードするのでは、海外FX業者の方が約定スピードが遅くなってしまうのです。
これを解決するのが「海外FX業者の提供するVPSサーバー」です。
海外FX業者が提供するVPSサーバーは、海外FX業者の取引サーバーと同じサーバー会社で用意されているのが一般的です。
ニューヨークにサーバーの拠点がある海外FX業者の場合
- VPSサーバー:ニューヨーク
- 取引サーバー:ニューヨーク
- インターバンクサーバー:ニューヨーク
となるため
物理的な距離がほとんどなく、地理的レイテンシーが発生しないのです。
ロンドンにサーバーの拠点がある海外FX業者の場合
- VPSサーバー:ロンドン
- 取引サーバー:ロンドン
- インターバンクサーバー:ロンドン
となるため、こちらも地理的レイテンシーが発生しないのです。
地理的レイテンシーが発生しなければ、約定スピードが200~300ミリ秒は速くなるのです。
FXトレードでは、スプレッドも重要ですが、注文してから約定までのスピードも重要な要素となります。注文から約定までに時間がかかりすぎれば、トレードの状況が変わってしまうため、トレード戦略が崩れてしまうからです。
プロの投資家であればあるほど、スプレッド以上に約定力・約定スピードにこだわってトレードするものです。
だからこそ
約定スピードを速くする「海外FX業者のVPSサーバー」は、海外FXトレードをする投資家にとって、検討すべき重要な要素となっているのです。
海外FX業者のVPSサーバーには、無料のものがある!
海外FX業者が提供するVPSサーバーは
- 条件付きで無料
のものが少なくありません。
XMTrading「XMTrading VPS」

ロンドンのXMTradingの利用するデータセンターからわずか1.5kmのところに位置するバーチャルプライベートサーバー(VPS)が利用できます。
費用
最低(有効証拠金 – クレジットにて)USD 5,000もしくはその他の通貨相当額が口座にあり、一か月に最低5往復ロットもしくは500往復マイクロロットのお取引があるお客様は、会員ページからいつでも無料のVPSをお申込みいただけます。
上記の要因を満たさないお客様も、会員ページからXMTrading VPSにお申込みいただければ、毎月1日に MT4/MT5口座から自動的に引き落とされる28ドルのご負担で同サービスをご利用いただけます。
- 5,000ドル(約50万円)以上の口座残高
- 月5ロット以上の取引
→ 無料
- 上記の条件がクリアできない方
→ 月額28ドル
GEMFOREX「VPS無料サービス」

GEMFOREXはFXシステムトレーダーを応援するべくオリジナルMT4 VPSサービスを無料提供しております。GEMFOREXのVPS無料サービスをお申込み頂ければ、VPS内にMT4を設置させて頂いた上でのご提供となりますので、設置する面倒は一切ございません。ぜひご検討ください!
費用
最低口座残高:500,000円(5,000USD)以上
※ボーナス額は含まれません。
※VPS無料サービスのご利用にあたり、同じメールアドレスでご登録された他の取引口座も合算して計算致します。
※当サービスの利用条件は、毎月6日12時(非営業日の場合は翌営業日)に処理させて頂きます。
※上記の条件を満たさないお客様でも、月々$28の手数料でGemForex MT4 VPS サービスをお申込み頂けます。円建て口座の場合、当日のレートにて円換算となります。
- 5,000ドル(約50万円)以上の口座残高
→ 無料
- 上記の条件がクリアできない方
→ 月額28ドル
FBS「VPSサービス」

450ドル以上を入金して1ヵ月以内に3ロット以上取引してください。毎月少なくとも3ロット(セント口座の場合、1ロット= 0.01標準ロット)を取引する場合、VPSを無料で使用し続けます。
費用
3ロット以上取引しない場合、翌月にFBSは33ドルを請求します。利用料金は、サーバーの設定で指定された口座から差し引かれます。指定された口座に資金が足りなかった場合、FBSは他の既存の口座から33ドルを引き出す権利を留保します。
- 450ドル(約4.5万円)以上の口座残高
- 月3ロット以上の取引
→ 無料
- 上記の条件がクリアできない方
→ 月額33ドル
IronFX「VPSサーバー」

費用
For a new Client to be eligible to obtain a FREE MT4 VPS service, the Client should deposit a minimum of USD 5,000 or equivalent in total in his trading account(s). An existing Client to be eligible to obtain a FREE MT4 VPS service should maintain a combined balance of USD 5,000 or equivalent in his trading account(s).
6. For a Client to be able to continue receiving the MT4 VPS service for FREE, the Client should meet the following criteria:
a. Maintain a combined balance of USD 5,000 or equivalent in his trading account(s) on the last calendar day of every month; and
b. Complete a minimum monthly trading volume of at least 5 lots.
- 5,000ドル(約50万円)以上の口座残高
- 月5ロット以上の取引
→ 無料
- 上記の条件がクリアできない方
→ 月額30ドル
VPSサーバーを提供していない海外FX業者の場合はどうすれば良いの?
VPSサーバーを提供している海外FX業者は、前述したような数社しかいません。
また、スプレッドや取引ツールなど、別の要素でVPSサーバーを提供していない海外FX業者を使いたい場合もあります。
このようなVPSサーバーを提供していない海外FX業者の場合はどうすれば良いのでしょうか。
東京サーバーを利用している海外FX業者を選ぶ
という解決方法があります。
東京サーバーを利用している海外FX業者とは?
海外FX業者の中には、取引サーバーを「東京」に設定している業者があります。
東京に取引サーバーがあれば、VPSサーバーを使わなくても
- 投資家のPC:東京
- 取引サーバー:東京
という形になるので、地理的レイテンシーがあまり発生しないのです。
東京サーバーは、EQUINIX(エクイニクス社)のTY3東京 IBX データセンターを利用している海外FX業者がほとんどです。東京都江東区にあるので、約定スピードが速いのです。

東京サーバーを利用している海外FX業者
AXIORY
TitanFX
日本のサーバー会社のVPSサーバーではダメなの?
ダメです。
日本のサーバー会社も、VPSサーバー(リモートデスクトップ)をFXトレード用にサービス提供しています。
しかし、海外FXトレードをする場合には、海外FX業者の取引サーバーが海外になってしまうので
- VPSサーバー:日本
- 取引サーバー:ニューヨーク、ロンドン
- インターバンクサーバー:日本
意味がないのです。
海外FX業者の中には、日本のVPSサーバーの割引を行っている業者もありますが、この形は意味がないので注意が必要です。利用するのであれば、ニューヨークやロンドンにサーバーを置いている日本のVPSサーバーがおすすめです。

Titan FX特典付きVPS
VPSを使用して取引を行いたいんだけど、どのVPSを選んだらいいのかお悩みではないですか?現在、数多くのプロバイダーがVPSサービスを提供しており、VPSのスペックやプランも多様化しています。Titan FXでは、「お名前.comデスクトップクラウド」と、「使えるねっとFX専用VPS」を推奨しております。
まとめ
VPSサーバーとは
- リモートで利用できるデスクトップのパソコンのこと
を意味します。
海外FXの場合は、海外FX業者の取引サーバーと日本人投資家の日本の自宅パソコンの間に地理的レイテンシー(遅延)が発生し、約定スピードが遅くなってしまうデメリットがあります。
海外FX業者のVPSサーバーを利用すれば、この地理的レイテンシーが発生しないため、約定スピードが速くなるのです。約定スピードを重視する投資家に、海外FX業者の提供するVPSサーバーをおすすめします。また、東京サーバーを利用している海外FX業者も、地理的レイテンシーが発生しないのでおすすめです。